合成した背景と人物の色を合わせる

合成した背景と人物の色を合わせる

Webデザインやグラフィックデザインでは画像の合成は頻繁に行う作業です。
同じ条件の下で撮影された画像同士なら、切り抜いて配置するだけで綺麗な画像になりますが、全く違う条件で撮影された画像同士は色を合わせておかないと、いかにも「合成しました」という画像になってしまいます。
今回は色の合わせ方の一例を紹介します。

合成した背景と人物の色を合わせる

合成した背景と人物の色を合わせる

背景レイヤーを使ってなじませる

まずは背景レイヤーを使ってなじませます。

合成した背景と人物の色を合わせる
その合成にもよりますが、場合によってはこれだけで自然な感じになじませることもできます。
1、背景レイヤーをコピーして一番上に移動する

背景レイヤーを使ってなじませる2、移動レイヤーに「フィルター」>「ぼかし」>「平均」をかける

「フィルター」>「ぼかし」>「平均」3、描画モードを「ハードライト」に変更

人物のレイヤーにだけ効果がかかるようにクリップする4、人物のレイヤーにだけ効果がかかるようにクリップする(レイヤーの間にカーソルを置き、option(alt)を押しながらクリック。下向きの矢印が表示される)
これだけでも結構馴染みました。
※描画モードは画像をプレビューしながらイメージに合うモードに変更してください。また、不透明度も画像を見て調整します。

「色相・彩度」で大まかに方向付け

先ほどの効果だけでも十分な場合は完成でもOKです。
今回の画像の場合はこの工程だけだと、馴染み方がまだ弱いのでもう少し効果などを足していきます。
レイヤーパネルの下部から「調整レイヤーを新規作成」ボタンをクリックして「色相・彩度」を選びます。

「色相・彩度」で大まかに方向を付けていきます「色相・彩度」で大まかに方向を付けていきます。
これも決まった数値はありませんので、プレビューしながらイメージに合うように変更してください。
今回は彩度と明度を少し下げて、少しオレンジに見えるように調整しました。
この「色相・彩度」調整レイヤーも人物のレイヤーにだけ効果がかかるようにクリップします。

トーンカーブで調整

もう少し深みをつけたいのでトーンカーブを追加して調整します。
レイヤーパネルの下部から「調整レイヤーを新規作成」ボタンをクリックして「トーンカーブ」を選びます。
「RGB」だけでもいいのですが、今回は少し赤みを足したいので「レッド」「グリーン」「ブルー」もそれぞれ少し調整しました。

トーンカーブを追加して調整します

レイヤーマスクにグラデーションをつける

画像の左側が明る苦なっています。人物もその光が影響しているように見せたいので左側を明るくします。
顔から肩あたりが明るくなるようにレイヤーマスクにグレデーションをかけて調整します。
一発でイメージ通りにならないと思うので何度か試してみます。
イメージ通りになったらそこまででもOKですが、もう少し効果を足してみます。
先ほどの「トーンカーブ」とは別に人物を暗めに落ち着かせる新規調整レイヤー・「トーンカーブ」(暗く調整用)を作成します。
プレビューを確認しながら暗めに調整し、良い加減になったらクリップします。

最後に背景をぼかす

最後に背景をぼかします。
色合わせではありませんが、人物にピントを合わせたようになり遠近感が出て写真がより自然に見えます。
背景レイヤーをスマートオブジェクトに変換してから、「フィルター」>「ぼかし」>「ぼかし(ガウス)」をかけます。
トオブジェクトに変換しておくと画像を粗くすることなく、調整のやり直しなどが何度でもできます。

背景レイヤーをスマートオブジェクトに変換「フィルター」>「ぼかし」>「ぼかし(ガウス)」今回はぼかしの半径を3.5pixelとしました。

今回は3.5pixelとしました

今回は調整レイヤーの「トーンカーブ」を2つ使っています。
1つの「トーンカーブ」だけで思うような色合いにするのが難しい時は、1つ目は色合い。2つ目は明るさ。
などと役割を分担させて使うと調整もシンプルで、コントロールしやすくます。

合成した背景と人物の色を合わせる